クラウドファンディングを活用し県産品の魅力を発信すると発表した板越さん(左)ら=県庁
 インターネットで資金調達するクラウドファンディング(CF)の新たなプラットフォーム「Crafun.jp(クラファン・ドット・ジェイピー)」が11月から立ち上がる。県内では、白石町の養鶏農家や神埼市のレンコン農家らがCFを活用して県産農作物をPRし、販路拡大につなげていく。
 全国でCFに関する講座やアドバイザーの養成講座を行い、佐賀市に拠点を置くクラウドファンディング総合研究所が、地方創生や新商品の開発などを推進しようと立ち上げる。世界水準に比べて手数料が割高な日本の他のプラットフォームに対して、初期費用や掲載料などを無料にし起案者への参入の障壁を減らす。11月12日から試験的に運用を始める。
 県内から参加するのは、養鶏農家の本間昭久さん(47)=神埼市=とレンコン農家の長友和則さん(46)=白石町。本間さんは平飼いの鶏の有精卵と県産米、県産しょうゆの卵かけご飯セットを支援者に提供し、長友さんは有機レンコンを支援者に送るプロジェクトを起案している。
 「日本で新しいショッピングの形を根付かせたい」。同研究所の板越ジョージ所長は、寄付のイメージが強いCFのイメージを「購入型」に変え、「佐賀の魅力を日本全国、世界へ発信したい。今後は有田への事業所の開設も検討している」と話した。